藤川理論でアトピーは治るか(kanちゃん 中症アトピー 5歳 女児)

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藤川理論でアトピーは治るか(kanちゃん 中症アトピー 5歳 女児)

こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。

 
前回に引き続き、中症アトピーがよくなったkanちゃんについて書きます。
 

中症アトピーの改善例を紹介する連載記事です。
1 中症アトピーの改善例・写真と経過
2 脱ステしようと思った理由
3 藤川理論でアトピーは治るか(以下執筆中)

 

 

 
さて、kanちゃんのお母さんのアンジェラさんには、kanちゃんのアトピー発症について、心当たりがありました。
アンジェラさんはご自分のうつ症状の改善のために「藤川理論」という食事療法を実践していらしたのです。
 
みなさんは、藤川理論をご存知でしょうか。
 
 
■藤川理論とは?
藤川理論とは、広島県の精神科医・藤川徳美先生の提唱する、分子栄養学に基づいた食事療法。
 
本はこちらが分かりやすくてお勧めです。
↓↓↓

 
藤川理論を、ものすごーく簡単に言うと、
↓↓↓
「現代人は質的な栄養不足である。
糖質の摂り過ぎ+たんぱく質不足+脂肪酸不足+ビタミン・ミネラル不足。
 
これを解消すれば、メンタル系の疾患を始め、さまざまな心と体の不調が改善する」

 
藤川理論では、基本的な理念として、
糖質(炭水化物や甘い物)を制限し、
良質のたんぱく質を大量にとる、ことが勧められます。
 
どのぐらいのたんぱく質かというと、私(体重50㌔ぐらいの女性)ならば、毎日肉を200g、卵を3個食べ、更に20gのプロテインを1日2回飲む必要があるとされます。
 



 
これに慣れたら、亜麻仁油、MCTオイルなどの良質な脂肪酸や、ビタミン・ミネラルのサプリメントを摂取するのがよいとされます。
 
この療法によって、実際に多くの方の不調、特にメンタル疾患がが改善している模様です。
 
なぜかというと、たんぱく質は神経伝達物質の材料だそうなのです。
たんぱく質の摂取が慢性的に不足しがちなことが、現代人のメンタルをむしばんでいる・・・ということなのですね。
 

 
そして、アンジェラさんも、この療法によってうつ症状から解放されたそうです!
素晴らしい効果ですね!
 
 
■藤川理論はアトピーに効くか
しかし、話はこれでは終わりません。
アンジェラさんのうつ症状が解消した一方で、同じ食事をしていた娘のkanちゃんは、アトピーを発症してしまったのです。
 
じつは、このようなご報告は当サイトに寄せられたものとしては2件目です。
もうお一方も、やはり、藤川理論でお母さんのメンタルの不調が、劇的に!改善したものの、お子さんにアトピー症状が出てしまったのです。
 

(藤川理論の食事療法が)が高タンパク低糖質で、肉、卵、プロテインと言う感じだったので。
アトピーには完全に逆効果だったんだと思います。
 
油もオリーブオイルとバターを使っていたのですが量がとても多かったと思います。
ステロイドを塗りながら炎症物質たっぷり摂っていた感じですね。

 
私もそう思います。
とくに、摂り過ぎた大量のたんぱく質が、未消化の状態で血管に乗って体を巡り、アトピー症状の原因となったのでしょう。
 
実際に、藤川理論に基づいた食事療法の効果として、アトピーの改善はあまり報告されていないようです。
藤川理論はタンパク質を大量に摂る食事療法ですが、アトピーはタンパク質の未消化が原因になりやすい疾患ですから、当然かもしれません。
 
しかし、だからと言って藤川理論がよくないということではありません。
 
アンジェラさんの身体には今までタンパク質が絶対的に足りておらず、補ったタンパク質がうまく消化されて働いたということ、
けれど、kanちゃんの身体はそれをうまく消化できなかった、ということでしょう。
 

藤川理論によって(アンジェラ)さんのお辛い症状が改善されたのであれば、(アンジェラ)さんは続けるべきだと思います。
 
(kan)ちゃんについては、どの程度のたんぱく質なら実践なら症状が出ないのか、見ていく必要があるでしょう。
 
アトピーが出ているということは、消化が追いついていないので、こう言ってはなんですが、せっかくとったタンパク質が栄養になりそこなって、邪魔者になって身体を駆け回っています。
 
この状態はやはりよろしくないので、食べる量を調節しつつ、よく噛む、ゆっくり食べる、よく運動するなどの生活習慣も整え、消化をサポートしていくといいですね。

 
そのあとアンジェラさんは、kanちゃんのアトピー症状に向き合いながら、食事療法とステロイド使用の併用を続けました。「何を食べると出るかが分かって調節したり、運動したりでゆるゆる」というかんじで。
 
そして現在、kanちゃんのアトピーは改善し、ステロイドの定期使用を卒業しています。
 
 
■ひとつの食事療法に取りつかれてはいけない
藤川理論に基づいた食事療法は、人によっては非常に有効である。
私がそう実感したのは、寄せられた二件のご報告に加えて、実は主人のことがありました。
 
主人は、183㎝あるのですが、最近まで62キロしかなくて、標準体重から12キロほど足りなかったのです。
 
その主人が、今年初めからプロテインを一日二回、飲み始めました。
主人は武術家なのですが、武術的な有利さのために体重を増やそうと思い立ったのです。
 
すると、2キロほど体重が増え、ずいぶん健康的な風貌になったのです。
なんというか、つやつやして、若返った感じがしました。さらに増やしたいみたいです。
 
そうか・・・たんぱく質、足りなかったんだ・・・と実感しました(゜o゜)
それなりにきっちりと、私たちよりも多めに、食卓に出していたつもりだったんですけどね。ランチも、主人は外で好きに食べていたのですけどね。全然足りてなかったんだなあ・・・と。
 
そのとき反省しました。
日々実践している下関療法によって、家族みんなが十分に健康になっていると思っていたことを。
 
人間には、たくさんの不調があります。
その不調の原因は、その人ならではのもの。
どうやら、家族であっても、親子であっても、違うことがあるのですね。
 

 
ですから、家族全員に、あるひとつの健康法がよいと信じて厳しく守らせることは、お勧めできません。
藤川理論しかり、下関療法しかり、他の療法しかりです。
一人一人の身体の反応をよく見ることが、何よりも大切なのですね。
 
そして、その人がもっとも健康でいられるやり方を「常に」さぐっていく必要があるのでしょう。
 
kanちゃんとアンジェラさんには、そのことを改めて学ばせていただきました。
感謝、感謝です。
 
 
●次回「アトピーと保湿」
 


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