アトピーと保湿について(中症アトピー kanちゃん 五歳女児)

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アトピーと保湿について(中症アトピー kanちゃん 五歳女児)

こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。

 
前回に引き続き、中症アトピーがよくなったkanちゃんについて書きます。
 

中症アトピーの改善例を紹介する連載記事です。
1 中症アトピーの改善例・写真と経過
2 脱ステしようと思った理由
3 藤川理論でアトピーは治るか
4 アトピーと保湿について(以下執筆中)

 

 

 
kanちゃんは順調に改善したのち、現在はステロイドの定期使用をめでたく卒業しています。
 
今回は、保湿についてのお話しです。
 

 
保湿をどうしたらよいかは、アトピー児を持つ親御さんにとって悩みの種。
(脱ステ派の「保湿=アトピーの改善を妨げる」という情報にがんじがらめになっている方も多いです)
 
kanちゃんお母さん、アンジェラさんにも、改善の経過中にいくつか質問を頂きましたので、そのやりとりをほぼそのまま転載いたします。
 
 
■アトピーと保湿

保湿剤なのですが、今までは馬油、ホホバオイルやシアバター、ココナッツオイルを使ってきたのですが、塗るものもリノール酸が入っていない物の方がいいのでしょうか?

 

保湿剤は、リノール酸が入っていても大丈夫です。
リノール酸は口からとった場合にアトピーの原因となりえます。

 
この質問はけっこう多いです。
 
リノール酸は食べた場合にのみ、体内で炎症物質に形を変えるもの。
ですから、皮膚表面に塗るものにリノール酸が入っていても大丈夫です。
 
 

これから乾燥の季節ですが保湿はしますか?
 
乾燥したところだけ、もしくはお風呂上がりに全身に等教えていただけると嬉しいです。

 

そうですね、乾燥の季節です。
わが家ではみんな、がさついたところにはユースキンクリームを塗っています。
(実家でそれで育ったので安心感がある(笑))
 
常に保湿クリームとかを使ってはいません。
(でもコロナで手を洗いすぎてみんな手ががさつきがちなので、ここ数年、冬場はユースキンのへりが激しいです)
 
ガサついてたらユースキン、
痒みがあったらステロイド、という感じです。
 
ちなみにアトピー患者さんにはワセリンが処方されることも多いですが、ワセリンを使う場合には、使い方によってはべたついたり熱がこもってしまうことがあります。ご興味があったら↓読んでみてください。
↓↓↓
(ワセリンについての記事)

 
この質問には、伊藤龍一さんの答えも添付しました。
 
伊藤龍一さんはもと重症アトピーで、長い間ステロイドを使っていた方。
食事療法とステロイドの併用によって、今は完治状態で、ステロイドは使っていません。
↓↓↓

私は、保湿を一切、しないんです。
なぜなら、(皮膚の通気性が悪くなって、熱がこもるため)かえって痒くなるから。
 
で、乾燥する場合には、「石鹸など(≒界面活性剤)で皮脂を洗い流し過ぎない様にする」んです。
石鹸を薄ーく使う。
 
世界で最も、自分の体に合うローション。
それは、自分の体・皮膚が作り出す皮脂。それを落とし過ぎない様にする。
 
「もっと落としたい」と思ったら、落とす。
そうでもない時は、あえて、やや残す。
 
「本人が心地よいと感じる皮膚感覚」。
そのことだけを気にすればOK。

 

伊藤さんのお話納得です。
前の冬は足の裏と脇だけ石鹸でカサつくところはお湯で流していた事を思い出しました。
 
落としすぎずカサつくところだけ保湿やってみます。
あとは本人の心地よさですね!

↑↑↑
この感覚はとても大切だと、私も思います。
 
そして、私も「石鹸を使いすぎないほうがいい」というのは、強く思います。
 

 
脱ステ派は「脱保湿」というアプローチにおいて、入浴後にすぐに保湿しなければ耐えられない状態は異常である、としていますが、この考え方には、基本的に同意します。
 
というのは、
実は私も、若い時、顔面の皮膚がガサガサになるトラブルに見舞われたんです。
受診すると、洗顔料の使い過ぎによる乾燥肌と診断されました。
 
そのときは確かに、朝、夕方、夜、と使っていたんです。
朝は水だけ洗顔にしてみたら、肌の状態はみるみるよくなりました。
水だけ洗顔だと、ちょっとぺっとりした感じがのこるんですが、それが皮膚をガードしてくれる成分らしいんですね。
 
それはもちろん、アトピー症状のある皮膚にとっても、大切なものです。
 
私たち現代人は、汚れに対して、潔癖症みたいなところがあるので、洗剤の使い過ぎには、気をつけなければなりません。
(参考までに、わが家は冬場の入浴時は「使いたいと思ったらボディソープを使う」感じで、毎日の習慣にはしていません)
 
とはいえ私は、脱ステ派の完全なる「界面活性剤を使わない」「脱保湿」には同意しません。
 
脱ステ派は、保湿剤そのものがアトピーの改善を妨げると考えています(同意しません)。
この概念にとらわれ、脱ステロイドとともに脱保湿にふみきり、まさに血のにじむような思いをしている方はとても多いです。
 
しかし、食事療法とステロイド使用を併用すれば、ステロイド剤や保湿剤という外からの要因が症状を決定しているのではない、とわかるはず。
そうすれば、ステロイドも保湿剤も、苦しみという犠牲を払ってまで遠ざけるべきものではないと実感できるでしょう。

 
食事を整え、ステロイドを併用することが第一。
洗剤や保湿剤は、必要そうなら使うべし、と考えています。
 
 
●次回「アトピーの人が絶対に食べちゃいけないもの?」


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