「アトピーには脱保湿がよい」の根拠が見つからない話。その①
こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。
前回の改善記事で、当サイトは脱保湿に同意しないということを書いた。
というのは、当サイトが従う永田良隆先生が「脱保湿が大切だ」なんてことを書いていないし、
当サイトに来た患者さんたちも、脱保湿なしで改善して行ったからだ。
けれど記事を掲載すると、ある脱ステ脱保湿派の方から、こんな主旨のメッセージを頂いた。
「脱保湿に効果がないといえますか?」
ではあなたが脱保湿がよいという根拠は何ですか、と聞いたら、経験でわかる、という。
この方には二歳のアトピー児がいて、脱ステ脱保湿をしているそうだ。
さて、この「経験」というのは曲者だ。
というのは、
たとえば、この、仮にAさんが、お子さんのアトピーが脱保湿でよくなったと感じたとする。
けれど実際には、普通の人の生活にはいろんな要素が複雑に絡み合って存在していて、状態が変化しやすい乳児のアトピーが改善した要因を限定するのは難しい。
体質、気候、服の素材、湿度、運動の有無、ストレスの有無、母乳、エトセトラ・・・。
これが、いざ「研究」されるときには、そういうあまたの要因を、そして個人的な特性を、できるだけ少なくするために、
・多くの患者をあつめる
・出来るだけ同じ生活環境にあった患者を選出する
・入院管理するなど、出来るだけ同じ環境を整える
などなど、ののちに、実験が行われるのだけど、
これをすっとばして、個人的な感想=真実として発信してしまう人がものすごく多い。
そして、困ったことに、そもそも女性、とくに子供を抱えた女性というものは、とっつきにくいデータよりも、共感できる「等身大の体験談」に、何より弱い。
その結果、根拠にかける「私の真実」がSNSに氾濫してしまっている、のが現状だ。
残念ながら、この流れにお医者さんや研究者は勝てない。
なぜならお医者さんや研究者は、データを持ってはいるけれど、発信がものすごくヘタだからだ。
データを「共感できるもの」に噛み砕き、きれいに装飾することができないからだ。
そんなことを感じては頭を抱える今日この頃・・・なのだけど、
そうやってばかりいるのもしゃくなので、
「アトピーに脱保湿が効く」の根拠がはたしてあるのか? を確かめてみようとしたわけで、
それは、なかったと言えばなかったし、
あったといえばあったのだけど、
・・・それについては次回。
●「「アトピーには脱保湿がよい」の根拠が見つからない話。その②(終)」
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