アトピーの食事療法の進め方。(マイロさん 最重症アトピー 20代 男性)
アトピーの食事療法の進め方。(マイロさん 最重症アトピー 20代 男性)こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。
前回に引き続き、最重症アトピーがよくなられたマイロさんについて書きます。
1 最重症アトピーの改善例・写真と経過
2 ステロイド恐怖症の特徴。
3 ステロイド恐怖症から解放されるとき。
4 アトピーの食事療法の進め方。
5 アトピーと抗生物質。(終)
今回は、食事療法とは具体的にどのようなものか、書いてみます。
■食事療法とは
さて、食事療法というと「食べるものを選ぶ療法」と思われがちです。
もちろん、基本的にはそうなのですが、それだけではありません。
アトピーとは、「消化不良」の病。
そこにアプローチするには、つぎの三つの視点が必要です。
2 食べ方
3 消化能力
■1 食べ物
まず、何を食べるかはもっとも重要。
マイロさんの食事について、どのように食べ物を選んだらよいか、はるさんには次のようにアドバイスしました。
ほぼそのまま転載します。↓↓↓
できれば、毎度の食事をスマホなどで撮影し、
また、その後の症状や気づいたことのメモなどをとるノートを作られるとよいでしょう。
体内の原因物質が十分減っていれば、ステロイドで症状は治まります。
そのまま治まっていけば、ステロイドのレベルや使用頻度を落としていけばいいわけです。
しかし、ステロイドを塗っていても、原因となる食品や料理を食べれば、新たな症状が出ます。
症状が完全に落ち着いて、かゆみがない状況の時は、その前に食べたものは安全な食品リストに入れていいということです。それを「症状が出ない献立」として記録してください。
そして、新しい症状が出た場合は、その症状が出る直前から一日前までの食事、もしくは生活を振り返ってください。
たとえば、朝になったら顔にあらたな症状が出ていた場合、前日の朝~晩までに食べた何かを疑いのリストに入れてください。
また、運動の有無とか、食べ方とかも振り返ってください。
そして、「症状が出ない献立」で一度症状を落ち着かせてから、疑い深い食品(一品)を敢えて食べて、実験します。
症状が出れば、それは「犯人リスト」に入れて、食卓に出すのをやめてください。
そのようにして、症状を出す食品を食卓から外していき、「症状が出ない献立」のローテーションで食卓を構成するようにします。
それはつまり問題なく消化される献立ということです。
そうすることで改善は順調になります。
また、除外された食品も、「問題なく消化される献立」を続けることで胃腸機能が回復すれば、食べられるようになることが多いです。
何度も書いていますが、症状を引き起こすのはタンパク質とは限らないので、全てのものに注意を向けてください。
食事は写真にとることをお勧めしています。
記録が楽になるし、振り返りやすいし、自分の食事を客観的に見ることができるからです。
■2 食べ方
2の「食べ方」とは、どんな状態で食べ物を消化器官に送り込むかです。
よく噛む、
ゆっくり食べる、
腹八分目にする、
かっ込まない、
水を飲みながら食べない、などに気を付けることです。
「のど元過ぎれば」のような食べ方をすれば、どんなものでも消化不良の原因になりえます。
たとえば、いつも食事をしながら飲んでいたお茶をやめただけで、アトピーが改善したケースがありました。
消化とは、胃腸だけの仕事ではありません。
自分とのワークシェアリングなのです。
■3 消化能力
3の「消化能力」とは、消化器官がどんな状態で食べ物を受け入れるかです。
この状態をしっかり整えることは、見過ごされがちですが、ものすごく重要です。
この消化能力を低下させる要因は、
①運動不足
一日一時間程度の有酸素運動が必須です。基礎代謝が上がり、お腹がすき、消化能力が高まります。
理想としては、散歩を日課に組み込んでしまうことです。
たとえば、マンションに住んでいる女の子が、エレベーターを使わず階段で五階まで上り下りするようになったことで、アトピーが改善した例があります。
②ストレス
ストレスは胃腸の働きをてきめんに悪くしてしまいます。
消化活動は身体にとってもそうとうな重労働なので、ストレスを受けるとまずそこが鈍ってしまうのです。
ストレスと言っても、悪いものに限りません。
入園、入学、進級、就職、転職、結婚、引っ越し、昇進・・・、人生で起こるおおきな「変化」は、みんな心身のストレスとなります。
アトピーが悪化した方にお話を聞くと、そういったストレスがある時期と重なっていることが少なくありません。マイロさんも、再発したときは転職の時期だったそう。
軽減できるストレスならよいですが、軽減できない場合もありますね。
けれどそう言う場合でも、ストレスが大きな原因だと客観的に気づくことは大きな救いになるでしょう。
③それまでの食習慣
アトピーは身体からの「その食べ物、もうたくさん!」という合図です。
その食べ物は、人によって違います。
毎日ハムエッグを食べていたのなら、ハムと卵をやめてみるべきだし、
から揚げを食べていたのなら、から揚げを、
ほぼパン食だったのならパンと強力粉食品をやめてみるべきです。
よく、私に、
「昨日は〇〇と〇を食べたのですが、どれが原因でしょう」とか、
「〇〇は食べないほうがいいですか」とか、聞いてくる方がいるのですが、私にはわかりません。その方が今までどんなふうに何を食べていたかを、私は知らないからです。
ご自分の食生活を、ご自分で振り返ることが何より重要です。
このように、
適切な強さのステロイドを使いながら、
食にまつわる、食べ物、食べ方、消化能力全てに目を配りながら進めるのか、食事療法なのです。
●次回「アトピーと抗生物質」
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