里親になる、と決めたことについて。

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2021年11月10日 水曜日

里親になる、と決めたことについて。

こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。

 
突然だけど、先日、里親体験発表会に行ってきた。
 

(写真は借り物でイメージです)
 
里親っていうのは、児童虐待や貧困などで保護された子どもを、一定期間、または長期間自宅で養育するという、あの里親だ。
 
実は、里親制度にはずっと興味があった。
私の場合は、テレビで虐待のニュースなどを見るといたたまれなくて、
「そういう子供たちが保護された後、一部は里親に引き取られるらしい、けれど、その里親をしてくれる家庭が全国的に足りないらしい」と知ってから、気になっていた。
 
とはいえ、実際にやるとなったら、相手は虐待を始め、大変な経験をしてきた子供も多いはず。
生半可な気持ちじゃできないよなあ、主人や、実子たちに迷惑をかけるかもしれないし、と思ったし、
 
そんな思いをちらっと人に話すと、決まって、
「ええっ、まじで。私にはとてもできない。偉いね、立派だね」と言われ、
 
私はそんなに立派な人間じゃない、きっと不運な境遇にある子供たちのことが興味本位とか好奇心で気になっているだけなんだ、と自分に言い聞かせて、気になる気持ちをそのままにしていた。
 

 
しかし、最近ふと、新しい出会いがあって、
新しいママ友、Nさんが、雑談の中でしれっとこう言ったのだ、
 
「わたし、里親登録してるんだけど」って!
(↑登録はしたけれどまだ里子は来ていない状態)
 
そこにいた数人のママが「へえ、すごいねー」とさらっと流す中で、私はNさんから目を離せなくなってしまい、数日後、Nさんを強引にお茶にお誘いして、ある喫茶店で向き合って質問攻めにした。
 
そして、その方がふつうの方だとわかって、ほっとするとともに、
私と同じように、つねに虐待ニュースを見るのが辛く、何かできないかと思った、というところから行動を起こしたことを知った。
(Nさんいわく、一緒に里親登録した方にもそういう方は多かったそうだ)
 
Nさんは言った、
「わたし、立派なことしたいわけじゃないんですよ。
ただ『うちでよかったらおいでよ』っていうか~」
 
「わかりますわかります!
私も『うち、狭いけど、まだもう1人ぐらいは入れるよ』っていうか!」
 
わたしはうれしくなって、今まで感じていたことや考えていたことを怒涛のようにNさんに話した。そしたらぼろぼろ涙が出てきて(きっと喫茶店の近くの席のお客さんはびっくりしていたと思う)、自分が「里親になりたい」という気持ちを今までどれだけ押し込めていたかもよくわかった。
 
で、Nさんに
「わたしみたいなのが里親登録してもいいんでしょうか」と聞いたら、
「いいんだよ! きっと自信満々じゃないタイプのほうがいいと思う!」
って言ってくださって、わたしはすっかり心浮き立ってしまった。
 
そしてその夜、主人(私が里親に興味があるのは知っていた)と改めて里親登録について話し合い、登録に進む具体的な条件と、おおよその時期をきめた。
それは数年後になりそうだけど、私にとっては、話が具体的になったことがとてもうれしかった。
 

 
それから少しして、Nさんが「今度近くでこんなのがあるよ」と勧めてくれた発表会に、先日行ってきたわけで、
 
そこでまたいろいろと知ったのだけど、
特に驚いたのは、一般の市民の皆さんには、里親制度があることも、その内容も「知られていない」のだということ。
その周知が、里親制度の何よりの課題なのだ。
 

<あんまり知られていないこと>
●里親制度そのもの
(親元で暮らせない子供は45000人。うち、里親のもとで養育されているのは2割弱。
この割合は先進国としてはびっくりするほど低く、たとえばアメリカは8割弱だそう。
わが東京都北区の里親登録家庭数はというと、たったの38家庭! 少なすぎ!)
 
●里親には里子の生活費など経済的なサポートがあること
(ケースによるけれど、里親というとイメージされる養育里親だと、国から月7万円ぐらい)
 
●里親には児童相談所をはじめとした公共支援機関のサポートがつくこと
(いろんな教育上の悩みに寄り添って対応してくれるもよう。チーム養育っていうんですって)
 
●こちらの条件にあわせた短期の預かりもあること
(例えば、高校生を数週間とかもある!)

 
悲愴な覚悟をしなくても、できることはありそうでしょ!
 
こういうことが知られたら、里親登録へのハードルはもっと低くなるんじゃないかな。
もっと詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ。
 

 
この記事を読んでいる人は、
「まだ里親登録すらしていないのに偉そうに」って思うかもしれないけど、
 
それは、私なりに、「里親をやりたいと思っている」という程度のことでも、どんどん発信していく気楽さが必要なんじゃないかと思ったのと、
(ちなみに実際に里子を迎えた後だと、里子のプライバシー保護などのために、SNSなどでの発信は相当制限されてしまうらしい。これも、里親制度が知られない一つの要因みたいなんだけど)
 
私にとって、先輩ママNさんとの出会いは重要だったので、
「数年後には里親登録する」って決めた私が、そう公言することにも、きっと意味があるんじゃないかって思ったのだ。
 
そして思った、
やっぱり、何か胸にくすぶる「やりたいこと」があったら、実際に踏み出した人と話さなきゃダメなんだよね。
 
そういう人は、明確なビジョンと、具体的な足掛かりをくれる。
冷やかしてこちらのやる気をそいだりはしない。
 
 
Nさんのおかげで、前を向けて、わたしはすごくすっきりしたヽ(^o^)丿

できることしかできないけれど、小さな力だけど、誰かのために使える日が早く来ますように。
 
●後日談「里親になりたい話の続き」




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