「アトピーにいい・悪い食品」という落とし穴。(中症アトピー改善例 みぃちゃん 30代女性)
こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。
引き続き、中症アトピーだったみぃちゃんの改善例を紹介します。
みぃちゃんは、生まれつきアトピー体質。
ずっと小康状態だったのですが、出産後、食生活が乱れたことで、ある日突然アトピーを再発し、地獄のような痒みに悩まされました。
その後、私の本を読み、食事療法とステロイドの併用によって、順調に改善。
現在は、再発前の状態に戻り、ステロイドの定期使用を卒業しています。
今日は、そんなみぃちゃんとの当時のやりとりを交えながら、
アトピーの食事療法で大切なことについて解説してみます。
■「アトピーに悪い食品」があるわけではない
アトピーの原因となっているのは、多くの場合、特定の栄養素の摂りすぎです。
その栄養素とは、植物油に多く含まれるリノール酸、畜産物などのたんぱく質、そして糖です。
ですから、当サイトでお勧めしている食事療法では、これらの食材を一時的に避けるか、控えます。
みぃちゃんとも、こんなやりとりをしました。
↓↓↓
しかし、症状が改善したら、これらの食材を少しずつ戻します。
(食物アレルギー症状がある場合は別です)
とはいえ、以前の食べ方に戻しては元の木阿弥。
摂り過ぎていたことを反省し、摂り方を、症状に関与しない程度に抑えるのです。
しかし、ときおり、患者さんの中に「もう肉はやめます」「白砂糖は摂りません」という方向に行く方がいます。
(そのままマクロビやナチュラル系の食生活に入る方もいます)
それらを断つことで症状が改善した実体験の強さがそうさせるのだと思いますが、
私はこの方向に向かうには注意が必要だと考えています。
ある食べ物を全否定することは、代わりに何かを全肯定することにつながりやすく、その結果、別の食べすぎにつながることがよくあるからです。
アトピーに悪いのは特定の食品ではなくて、特定の食べ方だと言えます。
それは、生活スタイル、食事との向き合い方、噛み方、運動量なども含んだ意味での「食べ方」です。
そういう観点でそれまでの「食べ方」を見直せば、
アトピー患者が、現代的な食生活をある程度楽しみながら症状を抑えて生活をすることは、多くの場合、可能です。
■「いくら食べても大丈夫」な食べ物なんてない
みぃちゃんとは、こんなやりとりもしました。
↓↓↓
それまではアトピーに関与していなかった食材。
でも、安心して食べすぎると、症状の原因になってしまうことがあります。
そもそもアトピーとは、「それ、もうたくさん!」という身体の反応。
食べすぎていたものをやめたとしても、新たなものをたべすぎれば、身体はまた同じ反応をするかもしれないのです。
(そしてこの反応の原因となるのは、タンパク質とは限らないことが厄介です。
今までも、ある特定のジュースとか、薩摩芋とか、毎日とっていた何かでアトピーが出るようになった方がいました)
ですから、「食べすぎても大丈夫な食材」があると思わないほうがいいでしょう。
とはいえもちろん、アトピー患者が継続的にとるべき食材はあります。
たとえばオメガ3系統の油は、適度に摂れば、炎症反応を抑え、アトピーを出にくくする効果があるからです。
しかし、オメガ3系統の油であっても、摂りすぎれば悪さを始めるのです。
お腹が緩くなったり、血液がサラサラになりすぎて出血が止まりにくくなったりします。
さらに長期的に摂りすぎれば、もっとおおきな疾患につながりかねないでしょう。
(そんなことは起こらない、と思っている人が多いですが、私はそうは思いません。
現代社会の食卓は、完全に、食べる人の食べたいもので構成されるからです。
実際に、あまに油ひと瓶を一週間で使い切るペースで頑張って使っています、という報告を受け、すぐやめてくださいと言ったことがありました)
ですから、
「この食材は絶対に体にいい」
「この食材は絶対にアトピーにいい」
「この食材はアトピーの症状に影響しない」
そういう視方は改めなければなりません。
すべてはバランス。
アトピーが出ない状況とは、ある食材を全否定、全肯定することでではなく、
いろいろな食材を摂りながら、アトピーのシーソーを乗りこなす訓練によって維持して行くべきなのです。
さて、みぃちゃんの記事は、これで終了です。
みぃちゃん、ご協力ありがとう!
久しぶりに昔話ができて楽しかったです~ヽ(^o^)丿
コロナが明けたら、ランチでも行こうね~。
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