粉ミルクの発がん性が気になるママへ。その3
こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。
今日は、三年前に書いた記事の続編を書きます。
というのは、先日、こんなメッセージを頂いたからです。
今、まさに絶賛育児中で、パーム油について、すごく悩んでいたので、このことが知りたかった!と思いました。
ありがとうございました。
グリコさんのアイクレオの返信が気になりメッセージしました。無添加のエミューズさんの海外ミルクも気になりますが、日本製のがいいのかなぁなど、そこも迷い中です。
いいアドバイスがあれば、教えてください。宜しくお願い致します。
(大阪府 サザエさん)
この育児ミルクについての記事っていうのは、こちら↓↓↓。
パーム油についての記事のついでに書いたものです。
・粉ミルクの発がん性が気になるママへ。その1
・粉ミルクの発がん性が気になるママへ。その2
↓↓↓
ものすごーく簡単に言うと、
「粉ミルクに使われているパーム油には、3-MCPDっていう「ヒトに対して発がん性物質が疑われる物質」が含まれているけど、その含有量は、商品によっては「影響がないとされる基準値」に近いみたいだよ。
一番少なそうなのは、明治「ほほえみ」だよヽ(^o^)丿 心配な人はチョイスしてね!
あと、グリコの「アイクレオ」も有力候補なんだけど、ちょっとわからない点があるから、問い合わせ中だよ!」・・・という記事です。
この記事については、私にちょっと反省があって、
発がん性物質についてもっと丁寧に書くべきだったと思っています。
発がん性物質!というと、ひとはものすごく身構えてしまいますよね。
特に、育児中のお母さんはなおさらです。
なので、今回は、サザエさんに返信したメッセージを、ほぼそのまま以下に転載してみます。
■「発がん性」にはレベルがある。
わたしはあそこまで調べてやりきった感があったのか(笑)、そのままにしてしまっています。
(中略)
ただ、そもそも、パーム油のことについては、そんなに心配なさらなくても大丈夫だと思います。
そもそもガン細胞というのは、細胞が新陳代謝を繰り返す時にうまれるミスコピーされた異常な細胞のことです。
ミスコピーは、私達の身体の中で、つねに一定数(一日に5000個以上)生まれていますが、体内にはそれを監視し、殺してくれる細胞もあるので、人は簡単にガンにならないんです。
発がん性が高い物質を取り入れると、このシステムが損傷を受け、ミスコピーの確率が上がるんです。
それで監視・駆逐システムが追いつかないほどのがん細胞が生まれてしまうと、がんにかかってしまうということですね。
で、その、発がん性物質には、実は五つのレベルがあって、
(農林水産省HP 国際がん研究機関(IARC)の概要とIARC発がん性分類についてのページより転載)
(IARC発がん性リスク一覧(Wikipedia)(日本語))
一番上の「ヒトに対する発がん性がある」レベルには、アスベストとかヒ素とか、素人でも「それはやばい」ってわかるものが並んでいますが、実は、アルコール飲料もこのレベル。
二番目「ヒトに対する発癌性があると考えられる」レベルには、ベンジン、アクリルアミドなど、聞いたことがある化学物質もありますが、意外なところでは、「65℃以上の熱い飲み物」「赤肉」「紫外線」「シフト勤務」なんてのもあります。
そして、パーム油の3-MCPDは、この下の「発がん性が疑われる」レベルなんです。
このレベルは、まだ発がん性があるとは確定していないものの疑わしい物のリストで、3-MCPDのほかにもいろいろな化学物質があげられていますが、意外なところでは、「アジア式の野菜の漬物」「わらび」「コーヒー(酸)」、そして、携帯電話などの「低周波磁場(Magnetic fields (extremely low-frequency))」もこのレベルなんです。
なので、3-MCPDは、「とったらガンになるよ」というレベルのものではないんです。
■がんにかかりにくくなるためには
この役割を担当しているのはナチュラルキラー細胞と言って、働きには大きな個人差があり、また、その人の状態によっても働きがよくなったり悪くなったりします。
この細胞を活性化させる環境は以下の通りです。
・ポジティブシンキング(脳が「快・楽しい」という状態だと、増える)
・親愛なるコミュニケーション(ふれあい)
・腸内環境がよい
・適度な運動
これと反対の生活をしていると、ナチュラルキラー細胞は十分に働かなくなり、たとえ発がん性物質を摂らないでいたとしても、日々必然的に生まれるミスコピーを処理できなくなり、ガンにかかりやすくなるんです。
最近、ガンになる性格、そうでない性格、というのが言われ始めましたが、それはとても大切な考え方だと思います。
ですから、赤ちゃんに対しては、もちろん、親御さんと十分なスキンシップをし、たくさん話しかけてあげ、たくさん身体を動かしてやることが、ナチュラルキラー細胞を活性化してくれるでしょう。
逆に、お母さんがいつも不安な顔でいたら、赤ちゃんも不安になって、ナチュラルキラー細胞のはたらきに影響が出るかもしれません。
パーム油が少なめのミルクを選び、あとはどんと構えて、日々の愛情深いかかわりを大切にする、それが最善のミルク育児ではないかなーと、わたしは思いますヽ(^o^)丿
育児中のママは、いろいろ不安で、つい、ネットサーフィンしてしまいますよね。
でも、流れてくる情報って、実は切りぬかれていたり、誇張されていたり、不正確だったりします。
とくに、発がん性物質については、読み手の不安をあおる書き方が多いと感じます。
そういう記事の方が読まれるからなんでしょうけれど。
ママにとっては「冗談じゃない!」ですよね。
でも、実は完全ミルクで育った私も、
もう10年以上携帯電話などを使っているアナタも、
ほぼ毎日晩酌するあのひとも、今日も元気に生きているのはなぜなのか。
それは、病気がたんなる「よくないこと」の足し算で起こるわけではないからです。
有害とされるものをさけるだけでは、健康を追い求める姿としては片手落ち。
なにごともバランス。
このことは、たくさんのアレルギー患者さんたちから、教わったことです。
サザエさん、転載許可、ありがとうございましたヽ(^o^)丿!
まだまだ育児が大変だと思いますが、ゆっくりリラックスする時間が持てますように。