砂糖が子供たちをダメにする
こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。
水曜日は、長女(五歳年中)の幼稚園が午前保育の日。
久しぶりに、娘たちと行きつけのサイゼリヤにランチに寄った。
席に着くと、隣の席にちょっと気になる親子がいた。
30代ぐらいのパパと、幼稚園の制服を着た女の子の二人連れ。
パパはスマホをいじっていて、
女の子はソファにだらりと寄りかかって、テーブルの上に広げられた(持込みの)アソートチョコレートを、ひとつ、またひとつと袋を破って口にしていた。
料理を待っているらしい。
女の子はチョコレートに飽きたのか、席を立つと、
ドリンクバーのコーナーで、緑色のメロンソーダを、大きなコップになみなみと注いで戻ってきた。
それを飲みながら、またチョコレートを一つ。
そしてまた、ジュースを注ぎに席を立つ。
パパはずっとスマホをいじっている。
「ママ、頼もうよー」
「あ、ああ、ごめん、いつものでいい?」
「うん」
私たちのお決まりは、各自、青豆のサラダと、パスタやリゾットを一つずつ。
次女(二歳半)のサラダからは卵を抜いてもらい、私の卵を半分分けてあげる。
注文を済ませると、長女が幼稚園の話をし始めた。
「〇〇君と〇〇ちゃんと一緒に、キューレンジャーごっこしててね・・・」
隣の席にはまだ料理が来ていない。
女の子はクラゲのようにだらりとしている。
ソファにしなだれかかったり、寝転んだり、足をこちらに投げ出して、けだるそうにしている。
たまにチョコレートを食べたり、ジュースを飲んだり。
私の視線に気づいた長女が小声で言った、
「・・・ママ、あの子なんかへんだね。
起きたばっかりなんじゃない?」
「うーん・・・そうかなあ。ごめんね、ママ、ぼっとして。
で、〇〇ちゃんがどうしたって?」
「うん、それでね・・・」
しばらくして、隣に料理が来た。
女の子の前には、お子様ランチ。
やっと食事が来たね・・と、ちょっとほっとしてしまうわたし。
ほどなく私たちの席にも料理が運ばれてきた。
私たちはいつも、まず豆のサラダを前菜にして、それからパスタに取り掛かる。
イタリア料理的に見れば、ヘンな順番なのかもしれないけど、まあいいかってことになっている。
(食べかけ失礼!)
(長女はいつも、たらこパスタ)
しばらく、楽しく食事をしていると、
「出ないーーー!」
隣の席から大きな声がした。
固まる私たち。
見ると、女の子がお子様ランチのプリンを掴んで、お皿にさかさまに出そうとしていた。だけどうまくいかない。
食後のデザートかと思ったら、お子様ランチはプリン以外手つかずだった。
彼女は明らかに癇癪を起こして、お父さんに喚いた、
「出して、出して、出してよー!」
お父さんは食事の手を止めて、プリンを出した。だけど崩れた。喚く女の子。
娘を持て余したお父さんは、ふと顔を上げ、私たちを一瞥してから言った、
「ねー、なんでああやってふつーに食べられないの?」
その後も、女の子はお子様ランチに興味を示さなかった。
プリンを食べ散らした後で、気まぐれみたいに、ハンバーグを一口かじっただけだった。
そして最後には、スマホをいじる父親の隣で、つまらなそうに、テーブルに突っ伏して、隣の私たちを眺めていた。
食事を済ませた私たちは女の子たちを残して席を立った。
店を出たところで、長女が言った。
「あの子、病気かな」
「うーん、もしかしたら、そうかもしれないね」
そう答えながら、でもたぶん違う、と私は思っていた。
たぶん、砂糖があの子をだめにしてる。
娘が、「ママ、悲しいの?」と聞いてきた。
悲しい顔してるよ、と。
「うん、悲しいんだ。
けど、悲しんでるだけじゃダメなんだよ。
ママが悲しんでも何も変わらないからさ」
娘は不思議そうな顔をして、そっか、がんばれママ、と言った。
そうそう、頑張らないとね。
私には関係ないし、と線を引いてみても、
まったく最近の親は、なんて見下してみても、
もうこの国は終わりだ~なんて見限ってみても、
楽になるのは私だけ。
わたしはあの子を、あの子たちを楽にしたいんだから。
頑張って、何ができるか考えよう。
だってそれが大人のやり方だから。
大人になりたい。
りっぱな大人に。