カレーは体を温めません。
こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。
みなさん、外食の時、何を食べますか?
タイ料理? 中華? イタリアン? アメリカンなファストフード?
街にはいろんな国のエスニック料理店が溢れています。
ほんとに便利でいい時代ですね。
そして、そんな店を紹介するサイトや、チラシもたくさん!
人を誘う言葉もいろいろ。
そういうのを見るのはとても楽しいものですが、
しかーし! 今日はちょっと見過ごせないものが!
「カレーを食べて温まろう!」
「各国のこだわりカレーで寒い冬を乗り切ろう」
ふと手に取った小冊子の、↑↑↑これらの言葉がすごく気になってしまったのです!
だって、カレーは体を温めてはくれないからです!
■カレーは体を温めません
カレー、美味しいですよね。
アウトドアやお楽しみ会の定番、みんなが大好きなメニューです。
そして、カレーを食べると、体が熱くなりますね。
腕をまくったり、上着を脱いだりしたくなっちゃう。
スパイスの効いたインドカレーだったら、なおさらです。
しかし、カレーは体を温めません。
(財団法人科学技術協会発行「カレーのひみつ」より)
逆に、体温は下がるんです。
なぜか?
カレーを食べたとき、体温は急上昇します。すると、汗が出てきます。
それが気化するときに体温を奪うので、体温が下がるんです。
お風呂上りによく拭かないで出てくると、ゾクッとするでしょ? 同じ原理ですね。
じゃあ、カレーは体に悪いのかって?
いいえ、そんなことはありません。
体温を下げたいときならね。
そう、インドは暑い国!
ニューデリーの年間平均気温 25.2度!
つまり、カレーを食べるにふさわしいのは、夏だってことです。
一時的に体温を上げ、急激に汗をかくことで、ひんやりできるんです。
これが、唐辛子系辛さの健康効果。
同じパターンが、
四川料理とか、
タイ料理などなど。
なので、これを冬に食べてしまうと・・・?
そう、ちょっとゾゾッとしてしまうかも!
もちろん、季節の逆を行くのも、たまにはおつなもの。
ただそんなときは、ゾゾッとこないように、あったかい部屋で食べましょう。
「寒くて、温まりたいから」という目的で食べるのは、残念ながら不適切なのです。
■身体を温める料理とは
さて、暑い国で生まれたカレーが、うまいこと体温を下げてくれるってことは、
逆に、身体を温めてくれるエスニック料理というと、寒い国の料理なわけです。
日本でも、鍋料理と言えば北国のものが有名ですよね。
その北国より北の、ヨーロッパの国々には、体を温めるためのスープがたくさんあります。
オックステイル・シチュー(イギリス)とか、
ザワークラウトのスープ(ドイツ)とか、
で、極めつけは、
極寒の地、ロシア! の、
ボルシチ~!
ちなみにこの赤は、ビーツという野菜の色。
唐辛子の色じゃありません。
ご覧のとおり、寒い国の煮込み料理には、唐辛子は入っていないのですね。
だって唐辛子を入れてしまうと、汗をかき、結局、さらに体温が下がってしまうから。
唐辛子を入れない、具だくさんの煮込み料理は、体温をじっくりと上げ、長い間維持してくれるのです。
結果、体はぽかぽかに。
特にボルシチについては、以前、あるバラエティで、
「数あるスープの中でボルシチがもっとも長い時間体温を上げ続けた」みたいな実験結果を見た覚えがあります。
それについて調べても出てこないので、断言はできないのですが。
「寒くて、温まりたいから」という目的で食べるなら、このような料理が適しています。
■エスニック料理が好きな方へ
エスニック料理は、今や、いたるところにあります。
その、和食にはない刺激的な味に、わたしたちははまってしまいます。
中には、毎日のように特定のエスニック料理を食べるという人もいます。
しかし、前述のように、暑さや寒さひとつをとっても、それぞれの地域が持つニーズは違い、
そのニーズの中で発展してきた料理の持つ健康効果も、まったく違います。
例えば、冬の日本で、インドカレーを食べるということは、
あなたの身体の一部分に、まったく違う絵柄のパズルのピースをはめ込むような行為です。
それが、いけないというわけではありません。
自覚的であれば。
スペシャルなイベントであれば。
ただそれが毎日になると、いつか体に不調が出てくるかもしれません。
ですから、あるエスニック料理にはまりそうなときは、その料理がどんな国のものなのか、まず知ってみましょう。
その国を知って、その料理を味わう、
それがエスニック料理の最高の楽しみ方じゃないかなと、私は思います。
これを書いてたら、ボルシチ食べてみたくなったけど、
今日は白菜が安かったので、我が国のソウルフード、お鍋を作ることにします!