「子どもはお菓子が好き」という誤解。
こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。
1 初めに 煙草はもちろん、怖いけど
2 煙草とお菓子は似ている。
3 「子どもはお菓子が好き」という誤解。
4 お菓子を食べすぎるとどうなるの?
5 お菓子の食べすぎ、量はどこから?
6 終わりに 公園と、煙草と、お菓子。
さて、前回「2 煙草とお菓子は似ている。」では、お菓子とたばこの共通点を挙げてみましたが、
今日はさらに、私たちが親として、煙草に比べ、お菓子をより警戒すべきたと思う理由について解説します。
お菓子が煙草よりコワイだなんて、大げさね。
ようは、食べすぎなければいいってことでしょう?
はい、そうです。まさにおっしゃる通り。
けれど、お菓子の問題とは、
現代っ子は、私たち親がそうとうしっかり制限しない限り、お菓子を食べすぎてしまう、ということなんです。
理由は、次の三つです。
2 誰も「お菓子を食べすぎるとどうなるか?」を知らない。
3 誰も「お菓子の食べすぎ、量はどこから?」を知らない。
今日は、1について解説します。
■1「子どもにお菓子をあげる」ことは「善」である。
なぜ、現代っ子がお菓子を食べすぎてしまうか。
それは、まず、
だれもが、「子どもはお菓子が好きだ」という考えを持っている、ということが、発端になっていると思います。
実は、これは、まったくの先入観。
事実としては、子どもに限らず、
人間というものは、油や糖などの高カロリーな食べ物をおいしいと感じる性質があるのです。
それは、人間が、飢えとたたかいながらぎりぎり生きてきた長い歴史の中で、
少しでもカロリーの高い食べ物を美味しいと感じることで、生き延びられるように、進化したからです。
しかし、この飽食の現代社会の中では、その性質があだになります。
油や糖などの「美味しさ」は、誰もあらがえないほどの強烈なものなので、
中でも、本能で生きているような子供たちは、たちまちはまり込んでしまうわけです。
それは確かに、かわいらしい光景です。
次から次に、お菓子を与えたくなります。
喜ばせてやりたくなります。
だって、みんな笑顔になれるんですもの。
だから、「子どもにお菓子をあげる」ことが、みんな好きなのです。
また、「子どもが子供にお菓子をあげる」のを、ほほえましく見守るのも好きです。
そして、公共の機関が、、お菓子を中心としたあつまりの場を作ったり、
子どもの何らかの頑張りへの、ご褒美としてのお菓子を渡すことも、とくに議論されることなく、実行されます。
とはいえ、「見ず知らずの子供にお菓子を上げる」ことは、容認されない場合もあるでしょう。
たとえば、公園で飴をくれるおばちゃんに、ママさんが、
「すみません、アメはちょっと・・・」と割って入るシーンがあるかもしれません。
ただ、そういうときでも、
「子どもにアメをくれるおばちゃん」を「非難」する人はまずいないだろうし、
どちらかというと断るママさんの方に、覚悟を必要としたり、罪悪感を感じたりというストレスがかかるのです。
同じストレスは、「我が子にお菓子を(極力)食べさせない」という選択をしたママさんにも、強くかかります。
つまり、「子どもにお菓子をあげること」は、現代社会では、基本的に「善」なんです。
これは、「子どもに煙草を吸わせること」が完全に「悪」なのと、対照的です。
現代社会では、子供がお菓子を食べることは、当然の消費活動として勧められ、
それを押しとどめようとする勢力はないに等しいのです。
ほんとうは、お菓子は、たばこと同じように、
理屈をわきまえる前の子供をこそ、その魔力から慎重に遠ざけなければならないものなのですが。
●次回「4 お菓子を食べすぎるとどうなるの?」に続く。