子供に伝わる言葉を知ろう。
こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。
読者さんからの、
「子供のお菓子を制限したほうがいいのはわかるけど、なかなかうまくいきません。
取り上げたこともあるけれど、子供たちは『いつものお菓子』がないと泣き喚きます。
どうしたら、お菓子を制限できますか?」
というご相談にお答えし、子供のお菓子を制限する方法を提案してみようと思います。
↓↓↓こんな感じで連載予定です。
1 子供にお菓子、やめさせたいけど。
2 子どもがお菓子をやめられないワケ。
●「子どもの意識」を変える
3 子供に伝わる言葉を知ろう。
4 子どもが納得するルール作りを。
●「子どもの環境」を変える
5 子どものお菓子食べすぎを解消! ママがやめるべきこと。
6 お菓子じゃない、おやつの新習慣! ~手作り編~
7 お菓子じゃない、おやつの新習慣! ~市販の食べ物編~
8 子どもと守ろう、お菓子のルール。
さて、前回の「2 子どもがお菓子をやめられないワケ。」で、
毎日のお菓子習慣を改めるために、
まず、具体的な目標を作り、
それを達成するために変えるべき三つのものを、次のように整理しましたね。
↓↓↓
「言うこと聞かないとき、ついついお菓子で釣っちゃうの」
「お菓子食べさせてればおとなしくしてるから、家事やるときとか、楽なんだよね」
2 子供の意識
「とにかくお菓子が大好きな子だから、勝手に出して食べちゃう(勝手に出して食べていいという意識)」
3 子供の環境
「とにかくお菓子が大好きな子だから、勝手に出して食べちゃう(出して食べられる環境)」
「おばあちゃん(/おじいちゃん/ほかの家族など)があげちゃう」
「保育園の給食とか、おやつに出てくる」
「友達といると、もらったり、あげたりする機会が多くて」
このうち、1 親の意識はすでに変わっているとみなし、
今日は、2 子供の意識を変えるために、、子供とどう話したらよいのかを解説します。
ポイントは、話の順序と、ママさんの自己開示です(^^)。
■子どもと話そう
それでは、話の流れのモデルを紹介します。
いくつかの心理的技法を組み合わせ、効果的にしてあります。
1 今の状況
2 ママの提案
3 提案の理由、そこに至った気持ち、真の目的
4 提案が聞き入れられた場合のママの気持ち
5 具体的な話し合い
●話、おしまい
この5つの項目のうち、4まではママさんのターン。
今日はそこまでを解説します。
●話の準備
大切で特別な話があることを宣言し、
遊びなどをやめさせ、着席させてください。
そしてまず、「お菓子についての話」をすることを伝えてください。
1 今の状況
お子さんが今、お菓子とどんなふうに関わっているかを整理してください。
お菓子の種類や、いつ、どのぐらい食べているか、など。
感情的になる必要はありません。再認識するために、客観的に。
2 ママの提案
それを改めたい、減らしたい、ということを伝えてください。
ざっくりとでもいいし、前回決めた、具体的な目標を告げてもかまいません。
3 提案の理由、そこに至った気持ち、真の目的
なぜそう提案したかを説明してください。
また、どんな気持ちからそう思うようになったのか、
なんのためにそうしたいのかを伝えてください。
(↑↑↑要説明なので、後ほど詳しく)
4 提案が聞き入れられた場合のママの気持ち
提案が聞き入れられた場合、ママがどんな気持ちになるか、説明してください。
(↑↑↑要説明なので、後ほど詳しく)
・・・ここまで読んで、こう思われたのではないでしょうか。
「なんだ、心理がどうこう言ってたから身構えたけど、割と簡単そう。
だけど、3と4がさしているものがよくわからない」
ですよね。
この3と4が、「伝える」に当たってのキモなんです。
そして、いつものママさんの「伝え方」とはちょっと違うんじゃないかと思います。
では、例を挙げて解説します。↓↓↓
ちなみに例は、去年、私が息子へこの話をしたときの会話を思い出して書いてみました。
■3、4の具体例。
私は「2 ママの提案」で、息子に、
甘いものは一日一回、大人用のお菓子の半量、空腹時を避けてとってほしい、という提案をしました。
もちろん反発されたので、あなたの話はちゃんと後で聞くから、と前置いてから、こんな風に話しました、
「実は、ママ、最近お勉強をして、
子どもがお菓子をたくさん食べると、いろんな病気になりやすいっていうことを知ったの。
今、Pが食べているお菓子の量は、多すぎるの。
そして、食べるタイミングもよくないの。
このまま毎日お菓子を食べ続けると、病気になってしまう確率が高いみたいなの」
↑↑↑↑↑「提案の理由」↑↑↑↑↑
「ママはそれを知った時、とても怖くなった。
そして、今までお菓子をたくさん食べさせてしまったことを後悔した。
Pが病気になるかもしれないと思うと、心配で胸が苦しくなるし、悲しくて涙が出てくる。
ママはそんな気持ちをこれからずっと持っているのはつらい」
↑↑↑↑↑「そこに至った気持ち」↑↑↑↑↑
「ママは、Pが大好きで、とっても大切。
Pが元気で笑っていると幸せな気持ちになる。
ママは、Pがずっと元気で、やりたいことをたくさんやってる姿を見ていたい。」
↑↑↑↑↑「真の目的」↑↑↑↑↑
「だから、Pが、もしママの提案を受け入れてくれたら、
ママはとっても嬉しいし、すごくほっとするんだ。」
↑↑↑↑↑「4 提案が聞き入れられた場合のママの気持ち」↑↑↑↑↑
■まずママが心を開くこと
「真の目的って、そういうこと?
お菓子やめさせたいのは、健康のためで、
健康になってほしいのは、わが子が大切だから・・・当然でしょ!
そんなことまで言う必要ある?
こどもだって、言われなくてもわかってるでしょ~!」
甘ーい!
子供には言わなきゃわからなーい!
お子さんが大好きなお菓子を諦めるには、それなりの理由が必要です。
「一方的な命令」や「よくわからない情報」で一方的に取り上げられては、ママとの信頼関係は崩壊。
その提案の中心にある、あなたの「真の目的」を知って初めて、
お子さんは「大好きなお菓子」と「自分の健康な人生」とを天秤にかけてみようか、という気になるのです。
「えー、でも、でも・・・、
なんか、しゃべり方が聞いててこっぱずかしい・・・」
そうですね。
それは、私が理屈よりも、自分の「気持ち」を語っているからです。
そして、聞いていてこっばずかしいと感じる一方で、
私の話し方は、なぜか胸に響くのではないでしょうか。
また、押しつけがましさや説教臭さを感じない、のではないでしょうか。
それが、「気持ちを伝える」ことのメリットです。
「気持ち」とは、湧き上がってくるもので、「考え」とは違います。
「嬉しい」「わくわくする」「悲しい」「さびしい」「つらい」・・・そんな、加工前の原石みたいな感情のことです。
私たちの胸には、つねに、この原石みたいな感情がうまれては、渦巻いています。
しかし私たちは、成長するにつれて、これらを無視したり、ごまかしたりすることを覚えます。
または、常識や理屈でくるんで、人に聞かれても安全な、別の形にして外に出そうとします。
そしてそれは、メッセージとしては、とても伝わりにくくなっていきます。
お子さんはふだん、ママからのこういったメッセージに慣れているはずです。
そんな、隠された自分の本当の気持ちを探り出し、口に出すとどうなるか。
まず、自分の胸のわだかまりが解放されます。
感情が、正しい出口から外に出たからです。
そして、単純で、ごまかしやウソがないその言葉は、すっと相手に届くのです。
「毎日のお菓子をやめてもらう」
これは、目標にすぎません。
目標は、目的があるから、生まれます。
そして、目的には、原動力となる「思い(気持ち)」があります。
まず、ママさんは、それを自分で探り出すことです。
そして、自分の気持ちを、自分の言葉で、お子さんに伝えなければならないのです。
ちょっと照れくさいし、大人げないようだし、カッコ悪い気もするけど。
そう、
「伝える」ということは、まず、こちらの課題であり、こちらの試練なんです。
話していて、自分で心が震えない話に、相手の心が動かせるはずがないんです!
グッドラック、ママさん(*^_^*)!
●次回「4 子どもが納得するルール作りを。」
では、ママのターンがすんだあとの、話し合いのポイントについて解説いたします。