「バターを使わないお菓子」、毎日食べちゃダメですよ。
こんにちは。
子供たちのアレルギーが食事で治りました!
いまも三人育児に奮闘中の佐々木愛です。
さて、
アトピー、ぜんそく、花粉症など
のアレルギーのもっとも大きな原因は、植物油に含まれるリノール酸だ、
ということを主に解説している当サイト。
(コラム「アレルギーの原因について」、
拙著『花粉症が治ったよ! マンガでわかる体質改善』もどうぞ)
アレルギー改善、予防のためには、リノール酸はできるだけ避けるべし。
この新事実を知らず、
かつての「植物油は体に優しい」を信じ、健康を害しているひとがまだたくさんいます。
たとえば、「バターを使わないお菓子」を好む人です。
●「バターを使わないお菓子 の落とし穴」を読む
●「植物油のお菓子、身体にやさしくないですよ。」を読む
■バター100g VS 植物油大さじ2。
さて、前回までの記事を読んだ方の中には、こう思う方もいるでしょう、
「おおげさじゃない?
一応、少ない油の量で作れるレシピを選んでるよ。
たとえば、クッキー20枚を植物油大さじ2とかで作れるよ。
バターだったらもっとものすごい量使うでしょ。
だから、バターの何杯も何十倍もリノール酸を、ってことはないんじゃないの?」
そうですよね。
確かに、調べてみるといろんなレシピがあって、植物油の量も様々。
今回私が見た本の中で、一番少ない油の量でクッキー20枚を作れるレシピだと、菜種油大さじ二杯でした。
一方、バターを使うレシピだと、だいたい100gぐらい必要ですね。
確かにビジュアル的には、大さじ二杯の植物油の方が健康的。
ではちょっと、リノール酸の量を比較してみましょう。
五訂増補日本食品標準成分表脂肪酸成分表編を参考に計算しました。
まず、
バター100gのリノール酸含有量 2.4g
そして、
菜種油大さじ二杯のリノール酸含有量 約4.8g
つまり、
リノール酸の含有量は、菜種油大さじ2杯のほうが多くて、
しかも二倍
ということになりますね。
実際には、植物油をもっと使う本も多いし、
パウンドケーキなどでもクッキーより多く使うし、
また、サラダ油、米油、ごま油などを使う場合は、リノール酸の含有量は増すので、
やはり「バターを使った場合の数倍~数十倍のリノール酸」を取ることになります。
■毎日食べても大丈夫?
リノール酸をバターの数倍~数十倍取ることになっても、
たまに食べる程度なら、さほど問題はないでしょう。
しかし、私がとても気になるのは、こういったレシピブックには、
「毎日食べてもだいじょうぶ」というメッセージが多いことです。
そこにはだいたい同じ文脈があります、
「バターで作ったお菓子は、しつこくて、胸焼けする。
だから毎日は食べられない」
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「けれど、植物油で作ったものなら、
さっぱりしてくせがなく、身体にもやさしいから、毎日食べても大丈夫!」
いやいやいや、大丈夫じゃないと思います。
植物油を習慣的にとり続けることはお勧めしません。
かつて、間違った学説に基づいて、それをやってしまったから、アレルギーが急増したのです。
そのときのイメージをまだ受け継ごうとしているのが、こういったレシピブックなのです。
■常に焼き菓子・・・には賛成しません。
そして、こういう本のこわいところは、
根拠に欠けているのに、メッセージ性がものすごく強いことです。
「植物油はやさしい」
「毎日食べても大丈夫」だけではありません。
「バターを使わない焼き菓子」をささっと作れるママであること、
オシャレな容器に入った焼き菓子が常にあって、
子供たちが当然のようにそれに手を伸ばせる環境、
それがハイセンスな食生活なんだ、
それがハイレベルな食育なんだ、という、強烈なメッセージです。
私もかつては、そんな世界にあこがれを持っていましたが、
今は、つよい抵抗感を持っています。
それは、そういうイメージに染まってまもなく、二人の子供が突然アレルギーを発症したから。
そして、食事を改めることでそれらを治すことができたからです。
「バターで作ったお菓子は、しつこくて、胸焼けする。
だから毎日は食べられない」
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「けれど、植物油で作ったものなら、」
さっぱりしてくせがなく、身体にもやさしいから、毎日食べても大丈夫!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「バターで作ったお菓子は、たまににしよう。
それ以外の日は、ノンオイルのお菓子や、甘くない食べ物をおやつにしよう」
我が家は、いまここ。
断然こちらをお勧めします。
ちょっと回り道をしたけれど、
家族も私も、確実に前よりも健康に近づきましたよ。