乳がんはマンモグラフィ!・・・の前に。
■遅ればせながら。
小林麻央さんの訃報から、ひと月が経ちました。
小林麻央さんの容体は、子供をもつ母親として、とても無関心でいられませんでしたね。
訃報に接して、海老蔵さんや残されたお子供さんたちの心中をおもい、涙したママさん、
そして、家族のために元気でいなければ、と思ったママさんは多いと思います。私もそうでした。
そんなママさんたちの不安を受け止めるかのように、テレビなどで、乳がん検診を勧めることが多くなりました。
マンモグラフィー、というやつですね。
それを受けてか、個人ブログや情報サイトなどでも
「いい機会だから、子供のために行こうと思う」みたいな記事が多くなってます。
私は、この流れについて、ちょっと異論があります。
マンモグラフィーの良し悪しを論じるつもりはありません。
それで助かる方もいるでしょう。
ただ、乳がんになるかもしれない、という不安を抱えた女性に対し、
「乳がんはとにかく早期発見」
「早期発見にはとにかくマンモグラフィ」
という道しか示されないのは、どうかと思うのです。
それではあたかも、
「女性はみな、胸に爆弾を抱えている。
だから、チッチッチッ・・・と音がしていないか、定期的に検査が必要。」
そんなイメージをもってしまわないでしょうか。
実際は、胸は爆弾ではないし、
マンモグラフィは、乳がんの唯一の予防法ではないと私は思います。
というかそもそも、マンモグラフィは、予防法ではないのですから。
■植物油が大きな原因。
そもそも乳がんは、日本人に多い癌ではありませんでした。
増えてきたのは最近です。
1965年には2000人だった乳がんでの死亡者が、2008年には12000人に急増。
2014年にはさらに増え、13240人となり、1965年の6倍以上の死亡者が出ています。
増えたのは乳がんだけではありません。
戦後すぐには少なかった、肺がん、大腸がん、前立腺がん、膵臓がんなどが増えています。
これらは、欧米型のがんと呼ばれます。
それらのがんが増えだしたのは60年代から。
60年代というと、食生活が、和食から欧米型に大きく変わった時期ですね。
この食生活の変化、特に植物油の摂りすぎが、
アトピーをはじめとするアレルギー疾患の大きな原因である。
このことは、当サイトで何度も解説しています。
そしてそれが、欧米型ガン増加の大きな要因でもあることは、すでに明らかなことなのです。
日本脂質栄養学会の(※)2002年の提言でも明言されています。
(※『「リノール酸摂取量の削減および油脂食品の表示改善を進める提言」について』)
植物油に大量に含まれているリノール酸は、体内でアラキドン酸→炎症物質へと変化します。
この炎症物質は、細胞を常に炎症状態にしてしまいます。
すると、発がん物質などによって傷ついた細胞が、がん細胞へと変化しやすくなります。
さらに炎症は、そこに血液や栄養を集め、がん細胞を大きく成長させやすくしてしまうのです。
■炎症は身体のイライラである。
ものすごく乱暴なたとえですが、
よくあるでしょう、
「普通の高校生が、消しゴムを貸してくれなかったからと、隣のクラスメートを刺した」
みたいな事件。
この事件の原因は、「消しゴムを貸してもらえなかった」ことでしょうか。
そう思う人は、
「昨日まで普通の子だったのに」
「わけが分からない子供が増えてきた。そんなことで人を刺すなんて」と嘆くでしょう。
あるいは
「私もいつ刺されるかわからない。コワイ世の中になった」と怯えるでしょう。
けれど一度、その子の身になって考えてみなければなりません。
おそらくその子は、もう我慢できないぐらいのイライラを、内側に抱え続けていたのではないでしょうか。
そのぎりぎりの我慢が、クラスメートの一言で堰を切ったように噴出してしまった・・・。
人が突然、人を刺さないことが自明であるように、
病は突然、人を襲うわけではありません。
きっかけを待つ「未病(健康と病の間)」の状態が、前提としてあるのです。
炎症体質というのは、この「未病」であり、
身体が抱えるイライラにほかなりません。
それは常に、身体を病の方へ、病の方へと導き、
「ちょっとした消化不良」をアトピーにしてしまい、
「ちょっとした風邪ウィルス」で扁桃炎や中耳炎を起こしてしまい、
「ちょっとした細胞の傷つき」を、癌へと成長させてしまい得るのです。
もちろん、癌の要因とされているものは、ほかにもあるでしょう。
喫煙、過度の飲酒、不規則な生活、運動不足、ストレス・・・
現代人の身体は多難です。
ただ、炎症体質という大きな要因がなくなるだけで、リスクはかなり減るはずです。
サイトを開いた当初は、アレルギーの改善の方法についてのみ発信するつもりでした。
けれど、二年半の活動で、炎症体質がかかわっている不調はものすごく多岐にわたる、と思い知らされました。
なので、なんだか最近何でも屋みたいになってきてるなあ・・・と思いつつ(笑)、
乳がんに怯えるママさんに向けて、このコラムを書いてみました。
私たちのおっぱいは、爆弾なんかではありません。
というよりも、
体に負担をかけ続けていれば、おっぱいだけでなく、いずれあちこちが「チッチッチッ・・・」と言い出すでしょう。
それを止めるのは、医療の前に、あなた自身であるべきです。
お勧めの食事はこちらに解説してあります。
あなたの不安が少しでも軽減されますように。