ベビーカー、たたみません(すいません)。
(ちょっと今回は趣味丸出しのコラムです。笑)
ベビーカー論争ってありますよね。
たたむ派、たたまない派が、いまだ熱い論戦を繰り広げているもよう。
読んでいると、いろんな意見があって面白いですね。
え、私? 私はたたみません。
たたまない派ってわけではないんですが・・・。
■私、たたみません
たたまないというか、たためません。
三人目が生まれてから、たためなくなました。
(二人目までは、必要に応じて畳んでました)
なぜかというと、子供三人のための荷物で、ベビーカーが要塞と化しているから(笑)
しかもわが子は重量級。
なので、骨格のがっつりした、20キロまで載せられる外国製のベビーカーを選びました。
それ自体がかなり重いし、縦に自立してくれないタイプ。
そんなこんなで、電車の中で荷物とベビーカーを持って立つ、というのは不可能になり。
「たたむ」という選択肢はなくなりました。
なので、公共交通機関では周囲にけっこうご迷惑をかけてます。
ベビーカーがでかい分、態度は小さくしております。
たまに、年配の女性に「たたまなきゃだめよ」と注意を受けることがありますが、
事情を説明すると納得して頂けることが多いです。
(すらすら説明できるよう練習済み)
ありがたいことです!
■論争初めて物語
さて、そんな私も、ベビーカーをあやつって早七年目。
電車の中で、ベビーカーをとりまく視線について、気づいたことがあります。
それは、「たたみなさい」と言ってきたり、ベビーカーをじろりとにらんでくるのは、
おもに団塊の世代のおばさまたちである・・・ということ。
それより年配のおばあちゃんたちは、むしろ、ひたすら好意的な感じ。
団塊の世代のおばさまたちは、ベビーカーに対してちょっとピリピリしているような?
このことがずっと気になってました。
三人目になって、睨まれることが多くなって、それはやっぱり団塊の世代だなあと確信(笑)。
私はどうも、「〇〇論争」っていうのがあると、自分はどっち派か、よりも、
そもそもなんでそんな対立がおこってるんだろ? ってことの方が気になってしまうタイプ。
だって、それぞれの理論を支えているのはそれぞれの体験です。
だから、理解し合うには、相手の体験も知ったほうがいいと思うんだよね。
なので、ちょっと調べてみました。
団塊ママのベビーカー史!
■ざっと調べてみた。
以下、いくつかの資料をもとに勝手に作った年表。
(写真はネットで適当なものを拝借しました)
19世紀中頃 アメリカでベビーカーが発明される
19世紀後半 日本に福沢諭吉によって輸入される 同氏が「乳母車」と命名 当時は木製
20世紀初頭 日本で藤製の乳母車が開発される
20世紀初頭 大戦後のベビーブームのとき、庶民にまで浸透
20世紀
(昭和20年代 団塊の世代誕生)
昭和30年代 スチールパイプの骨組みにビニール製のカバーを取り付けたタイプが主流に
昭和40年代 軽量の折り畳みタイプが登場
(昭和45年~ 日本でバリアフリーの取り組み始まる)
(昭和46年~ 団塊ジュニア誕生、団塊の世代が育児を開始)
(昭和48年 国土交通省(当時の建設省)が老人、身体障がい者、ベビーカーなどの通行の安全のための通達を出す)
昭和49年 東京のベビーカー普及率がほぼ9割に達する
ふむふむ、見えてきたぞ。
つまり、団塊ママたちは、時代がバリアフリーへと改革されようとするただなかに、最新の折り畳み式ベビーカーで街へ乗り出したわけだ!
当時の日本社会はまだ家父長制が色濃かったはず。
だから、このとき、交通機関でベビーカーを邪魔者扱いしたのは、間違いなく男性。
「電車は通勤のためにあるんだよ! 赤ん坊つれてのこのこ乗ってくるな!」的な。
そして、団塊ママは基本的に専業主婦。
メンタル的には男性の数歩後ろを歩いてたはず。
きっとものすごく小さくなって、「すみませんすみません!」と、必死で子供をあやしていたんだろうな。
というかそもそも、よほどの用事がないとベビーカーで電車とかバスとか乗らなかったんじゃないかなあ。
バリアフリーの設備だって、完備とは程遠い状態だっただろうし。
その一方で、ウーマンリブの時代でもあったわけで。
一部の女性は、バリアフリー運動の先陣を切って、男社会と対決していたはずで・・・
ああ~、どんなことがあったのか気になる!
もっと、時代の流れとか空気感とかを知りたい!
乳母車文化史みたいな!
それにしても、なんでこんなに文献がないんだ~!
・・・と、あきらめかけたそのとき。
こんな論文がヒットしましたよー!
『わが国における乳母車の歴史的考察』
日本女子大学児童学科 加藤 翠さんが執筆しています!
これ超読みたいんですけど(゜o゜)
調べてみたら近場の大学に収蔵されてました。
気が向いたら、読みに行って、引き続きリポートするかもしれません。
ちなみに私、見知らぬ大学で学食に入るのがけっこー好きです。
子連れで行っちゃうぜ!(笑)
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