完全ノンオイルの麺、その名は温麺(うーめん)!
■宮城県は白石蔵王からお届け物。
昨日、午前中に、宮城県は白石蔵王から荷物が届きました。
ことあるごとにおいしいものを送ってくれる、友人のHご夫妻からです!
わーい、なんだろう、と思いながら段ボール箱を開けると、
じゃーん! 麺類がたくさん!
この温麺というもの、ご存知ですか?
「うーめん」と読みます。
白石の名物で、素麺に似てます。とってもおいしいのです。
・・・ん? もうひとつ箱があるぞ?
それを開けてみるとなんと、
うわあー! 吊るし柿だー!
はっ!
サイトを読んでくれているという奥様が、前回の記事を読んで、入れてくれたに違いない!
Y子さん、ありがとう!
超~うれしいです!
さっそく二つほど頂きました~(*^_^*)
■素麺はノンオイルではない?
さて、さきほどの温麺について、ご紹介します。
まずは、みなさん、フツーの素麺の原材料、ご存知ですか?
・・・小麦粉と、塩?
はい、基本的にはそうです。
しかし実は、植物油も入っているのです。
と言っても、これは最近の話ではありません、
江戸時代からの伝統的な製法において、油が使われてきたのです。
(小豆島手延素麺協同組合さんのHPから転載)
これ、「油返し」という作業。
こうやって生地を伸ばして重ねていくとき、表面に油を塗り、くっつき防止をするのですね。
使われるのはたいてい、綿実油かごま油のよう。
ですから、油が入っているといっても、量的にそうたいしたことはありません。
永田先生の本でも、素麺は食餌療法中のメニューとして推奨されていますし、
私の師匠である伊藤龍一さんも、大丈夫だといっていました。
しかーし!
油が全く使用されていない麺があるとしたら、気になりませんか?
それがこちらの温麺なのです!
■完全ノンオイルの麺、温麺
温麺は白石の名物で、江戸時代に開発されました。
その逸話がこちら。
今から400年ほど昔、白石城下に鈴木味右エ門という人がいた。
おとっつあんは胃の病でろくにものが食べられない。
味右エ門は心配し、おとっつあんが食べられるものを探し回った。
すると、旅の僧が「油を使わない麺」の作り方を教えてくれた。
それをおとっつあんに進めると、うめえ、うめえと食べ、やがて病が癒えた。
この孝行話を聞いた殿様が、味右エ門の温かい思いやりをほめ、「温麺」と名付けた。
この逸話からも、温麺が胃腸にやさしい食べ物であることがわかります。
(ちなみに一説によると、おとっつあんが「うめえうめえ」と言ったから「うーめん」になったとも。(笑))
今は こんな感じで作られているようです。
この温麺、白石では非常にポピュラー。
佐々木家は、白石蔵王に遊びに行ったことがありますが、
白石蔵王駅構内にも温麺食堂があったし、街の至る所に、温麺屋さんがありました。
しかも、ゆでたのだけではなく、煮込んだり、炒めたり、揚げたりした、いろんなメニューがあって、びっくりしたっけ。
ちなみに私がいちばん気に入ったのは、葛でとろみをつけたにゅうめんでした。
そして白石蔵王駅構内には、かなりしっかりした温麺資料館があったっけ。
ここ、すごく印象に残ってます。
「温麺の館」! 白石にいらしたらぜひぜひ。
■白石以外でも売ってる!
私はてっきり、温麺は白石でしか売っていないと思っていました。
しかし、白石以外でも、ちょっと大きなスーパーに行くと、置いてある場合があるようです!
温麺は、扱いやすい長さや、胃腸への優しさ、どんなアレンジにもあうところなどが重宝され、
全国的に介護食として使われているそうで。
それから、離乳食にもお勧めだそうです。
ぜひお近くのスーパーで探してみてくださいね。
Hご夫妻、ほんとうにありがとう! そしていつもありがとう!
また遊びに行かせてねっ(*^_^*)!