カレーライスは美味しいけれど。
カレー。それはみんなが喜ぶ定番メニュー。
特にルーで作るカレーは、簡単に作れて、とってもおいしい。
嫌いだって子が少ないから、皆で集まって、ワイワイ作るメニューとしても大人気です。
バーベキューなんかでのカレー作り、とっても楽しいですよね。
ただ残念ながら、ルウカレーは、油が多く含まれる加工品の代表選手。
参考までに、人気のカレールーの裏を見てみると・・・
(お子さんがいる家庭でよく作られる甘口にしました)
①とろけるカレー 甘口
食用油脂(パーム油、なたね油)、小麦粉、砂糖、食塩、でん粉、カレー粉・・・(以下略)
②ハウスバーモントカレー 甘口
食用油脂(牛脂豚脂混合油、パーム油)、小麦粉、砂糖、食塩、でんぷん、カレーパウダー・・・(以下略)
③カレーの王子様
パーム油、でん粉、デキストリン、ホワイトソルガム、食塩、てん菜糖・・・(以下略)
例外なく、油脂が最初にありますね。
ちなみに原材料の欄は、量が多い順に記載されます。
つまりあのルー、大部分が油脂なんですね~。
「えっ、カレーって、そんなに油っぽいの?」
いえいえ、カレーという料理が、本来油っぽいわけではありません。
ルーカレーに油が大量に含まれているのは、ルー(固形)にしなくちゃならないから。
そのために、牛脂や、パーム油といった、常温でも個体の油を使ったり、水素添加したりして固めるわけです(つまり、トランス脂肪酸も発生しています)。
とはいえ、牛・豚脂、パーム油は、菜種油、大豆油などに比べて、リノール酸含有量は少なめ。
ですから、リノール酸摂取量は、ルーの選び方にもよります。
(調べてみると、ルウを固めるために使われていた油は、ショートニング⇒トランス脂肪酸騒動で控えめに。牛脂が多く使われるようになる⇒狂牛病騒動で控えめに。パーム油への切り替えが起こる・・・と推移しているみたいで、これはこれでオモシロイ)
とはいえ、例えリノール酸系の油を避けても、問題は残ります。
・・・みなさん、おうちカレーってふつう、お代わり前提ですよね(笑)?
実は、ルウカレーで作ったカレーライスを二杯食べると、一日に取るべき脂質の半分以上~一日分を取ってしまうのです(詳しい計算は最後に。興味のある人は読んでね)!
加えて、トッピングが揚げ物だったり、サラダとかのサイドメニューに含まれる油脂も入れると、摂取量はけっこーなことに・・・。
リノール酸系でなくても、油脂のとりすぎは体に良くありません。
ルウカレーは、油のバランスが悪い料理の代表なのです。
しかも、「油を食べている」と気づきにくい!
なので、ルウカレーを家庭の定番メニューにすることは、控えたほうがいいでしょう。
「じゃあ、カレーを食べたいときは、専門店まで行かなきゃならないの?」
「スパイスから作らなきゃいけないの?」
いえいえ、そんなことはないと思います。
今の日本は、安くて、食べ続けるとよろしくない加工食品がいっぱい。
けれど、それらはとーってもおいしくて、ママも楽ちんで、子供たちが大好きだったりするんですよね~。
アレも駄目コレも駄目だと、ママも疲れちゃうし。
問題は、それらを食卓に出す頻度だと思います。
それらは、「普段のごはん」から外して、「スペシャルごはん♡」とする。
そういうものが、お祝い事のごちそうとして成立する・・・そのくらいのレア感が、
子供たちの健康を守る上で、ちょうどよいかなーと、私は考えています。
(うちの息子五歳は、ルウカレーを出そうものなら、感謝と喜びの舞いを披露します。笑)
●こちらもどうぞ⇒比較的負担の少ないカレー、オリエンタルカレー。
●脂質の計算はこちら
カレールーの平均的な脂質量 30%~40%
ルーカレー一皿 20g中、約7gが脂質
+ 肉の油 5-10g
炒め油 3g
計 一皿あたり 15-20gの脂質
日本人の食事摂取基準 2015年版によると、
2000カロリー取る成人男女が健康などを維持するための脂肪エネルギー比率は20-30%。
油脂一グラムが9カロリーとして概算すると、一日にとるべき脂質は44-60g程度