アレルギーの改善法
■アレルギーの改善法① リノール酸を控える
前章で触れたように、リノール酸の過剰摂取はアレルギーの原因となりやすいです。
ですが、現代人は、リノール酸に囲まれた生活をしています。
家庭料理にも、美味しくてお手頃な加工品にも、経済的な外食メニューにも、このリノール酸がたっぷり。
アレルギーを改善させるためには、まず、これを可能な限り避けることが大切です。
まず、ご家庭の台所を見直しましょう。
サラダ油、ごま油などの植物油を調理油として使うのをやめること。
くわえて、油分が多い調味料や、マーガリンなどもやめてしまいましょう。
(調理油は、しそ油やあまに油か、リノール酸が少ないバター、ラードなどを少量使うようにしましょう)
そして、買い物するときの意識も変えましょう。
何を買う時にも、必ず商品の裏を見て、「~油」が入っていないものを選ぶことです。
加えて、外食時には、ファストフード店などは避けましょう。
できれば和食のお店にし、油が入っていないメニューを選ぶようにしましょう。
アレルギーが改善できるかどうかは、まず、リノール酸をどれだけ避けられるかかかっている。そう言っても過言ではありません。
■アレルギーの改善法② 取りすぎているたんぱく質を控える
毎日習慣的にとっているちくさん物(卵、乳製品、肉)があったら、やめてみましょう。
たとえば、毎日パンとハムエッグ、というような朝食をとっている方は、お握りや納豆ごはんなど、手軽な和食にしてみましょう。
■アレルギーの改善法③ 善玉の油を摂る
善玉の油(α-リノレン酸、DHA、EPA)は、アレルギー反応を抑えてくれる油です。
まず、DHA、EPAをたっぷりとるために、魚をたくさん食べましょう。
(DHA・EPA協議会HPより転載)
生にこだわらず、塩焼き、煮つけなど、いろいろ楽しみましょう。
また、缶詰を調理に活用するのもよいでしょう。
くわえて、魚不足を補うために、α-リノレン酸が多く含まれるしそ油(またはあまに油)をとるとよいでしょう。
毎日、スプーン一杯ほどを摂るのがおすすめです。
くせがないので、生でもよいですし、短時間なら加熱調理に使うこともできるようです。
(日本脂質栄養学会の奥山先生は、あまに油、しそ油を加熱調理しても問題ない、とおっしゃっています)
■効果は一週間~一ヶ月ほどで
①リノール酸を控える
②取りすぎているたんぱく質を控える
③善玉の油を摂る
これらの取り組みを、一週間からひと月ほど続けると、体内の油のバランスが整ってきます。
そして、リノール酸のほうに傾いていたシーソーが、ちょうどいいところでバランスが取れるようになります。
これにより、アレルギー症状が改善することが多いです。
アレルギー症状が改善してきたら、自分の体と相談しながら、それまでの食生活を負担の少ないものへあらためていきましょう。
シーソーが傾かないように気を付ければ、ある程度、好きなものを楽しむこともできるようになりますよ。
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■アレルギーについてのおもな参考文献
■当記事『アレルギーの原因と改善方法』は、伊藤龍一さんに監修していただきました。