永田良隆 『アレルギーの人の食事』
サクサク度 ★★★☆☆ もっと知りたい人向け
☑ 子供のアレルギーについての本を読んでも、なんだかすっきりしない。
☑ 除去食のメニューが浮かばない。
☑ 子供だけじゃなくて、家族みんなで食事改善に取り組みたい。
当研究所の「伊藤龍一監修 らく研式 オイル・ファスティング法」の骨子となった、『油を断てばアトピーはここまで治る―どんなに重い症状でも家庭で簡単に治せる!』の著者、永田良隆先生の本。
こちらは、小児科医である永田先生が、アレルギー疾患があるお子さんをもつパパ・ママのために書かれた本だと思います。
一見、レシピ本のようで、・・・じつは、解説部分にものすごい価値があるのです。
小児のアレルギーについて、これほど、
・多くの臨床例(約一万例)に基づいて、
・原因(戦後の食生活の洋風化)を示し、
・対策(主因となっている食品のみつけかた、症状の程度別の食品の除去の仕方)を詳しく解説したーーー書物は、ふたつとないでしょう。
しかも、アトピー、喘息、アレルギー性鼻炎、花粉症などについての解説もばっちりあります。
ぜひ、アレルギーのお子さんをもつパパ・ママに読んでいただきたい。
あまりに多くの、「本当に学びたかった情報」がぎっしり詰まっていることに、きっと驚かれるでしょう。
同時に、「そうか、わかったぞ、もう大丈夫だ!」とほっとされるのではないでしょうか。
永田先生は、本書の中で、アレルギー疾患を、まずこう解釈しておられます、
「アレルギー反応は、食生活が不適当な際に生態に現れる警告反応、または救助信号である」。
子供のアレルギーを学ぶことは、私たちの生きる社会を知ることでもあるのです。